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2026年01月03日
令和8年度与党税制改正大綱が公表されました
2026年01月03日
こんにちは。名古屋市緑区の税理士 米津晋次です。
令和7年12月19日に、令和8年度与党税制改正大綱が公表されました。
→ 令和8年度与党税制改正大綱を決定(自由民主党)
この税制改正大綱で明らかにされた主な改正・見直し項目の概要を説明いたします。
例年、概ね税制改正大綱の内容で国会で承認されています。
■法人課税
1. 大胆な設備投資促進税制の創設
経済産業大臣の確認を受けた設備投資計画に基づいて取得した一定の規模以上の生産性向上設備等を対象とする投資促進税制が創設されます。対象資産について、即時償却又はその取得価額の7%(建物、建物附属設備及び構築物については4%)の税額控除の選択適用ができることとされます。
2. 研究開発税制の見直し
一般型とは別枠で、新たに「戦略技術領域型」が創設され、AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ等に係る試験研究費について、40%(重点産業技術共同研究開発機関との共同・委託研究については50%)の税額控除ができることとされます。
一般型の試験研究費の額に係る税額控除制度について、控除率カーブ及び控除上限の変動措置について見直しが行われます。
3. 賃上げ促進税制の見直し
大企業向けの措置については、令和8年3月31日をもって廃止されます。
中堅企業向け措置については、適用要件を見直して継続し、適用期限(令和9年3月31日)の到来をもって廃止されます。
中小企業向け措置については、現行制度を維持されますが、教育訓練費に係る上乗せ措置は廃止されます。
4. その他
中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例措置について、取得価額の基準を現行の30万円未満から40万円未満に引き上げる見直しを行った上で、適用期限が3年延長されます。
企業グループ間の取引に係る書類保存の特例が創設されます。
■個人所得課税
1. いわゆる「年収の壁」の見直し
消費者物価指数の上昇を踏まえ、令和8年分の所得税及び令和9年度分の個人住民税から次の引上げがされます。
・基礎控除が現行58万円から62万円に、基礎控除の特例は最大42万円までに
・給与所得控除の最低保障額が現行65万円から69万円に。令和9年度分及び令和10年度分の最低保障額については、74万円に
・同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額要件やひとり親の生計を一にする子の総所得金額等の合計額の要件が、現行58万円以下から62万円以下に
・勤労学生の合計所得金額要件を現行85万円以下から89万円以下に
・家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例について、必要経費に算入する金額の最低保障額を現行65から69万円に
・ひとり親控除について、所得税の控除額を現行35万円から38万円に、個人住民税の控除額を現行30万円から33万円に
2. NISAの拡充
次世代の資産形成支援として、つみたて投資枠の対象年齢を0歳から17歳に拡充されます。なお、口座保有者である子が0歳から17歳の間については、年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円とされます。
3. 防衛特別所得税(仮称)の創設
防衛力強化に係る財源確保のための税制措置として、防衛特別所得税として所得税額に対し税率1%の新たな付加税として令和9年1月から課されます。
一方、家計負担が増加しないよう、復興特別所得税の税率を1%引き下げられますが、その課税期間が令和29年までの10年間延長されます。
4. 住宅ローン減税延長と見直し
住宅ローン減税は令和12年末まで5年間延長されます。
中古住宅の活用を促進するために、中古住宅を購入した場合の借入限度額が現行の3,000万円から3,500万円(子育て世帯は4,500万円)に引き上げられ、控除期間も10年から最大13年に延長されます。さらに床面積要件についても、50uから40uに緩和されます。
5. 暗号資産取引に係る課税の見直し
国民の資産形成に資する暗号資産に限って、株や投資信託と同じように分離課税の対象として20%(所得税15%、個人住民税5%)の税率により課税されることになります。
ただし、改正は「金融商品取引法の改正法の施行の翌年から」となっているため、正確な時期は不明です。
6. その他
超富裕層向けに追加の税負担を求める措置が見直されて、合計所得が年6億円前後の人にまで対象者が広がります。
「ふるさと納税」について、住民税の控除額に上限が設けられます。
■消費課税
1. 国境を越えた電子商取引に係る見直し
国境を越えて行われる通信販売のうち、1万円以下の少額貨物について、消費税の課税対象とされます。
2. インボイス制度導入に係る経過措置の見直し
いわゆる「2割特例」の終了後も、その納税額を売上税額の「3割」とすることができる措置を2年に限り講じられます。
いわゆる「8割特例」は、その最終的な適用期限が2年延長されます。また、控除ができる割合については、令和8年10月からは7割、令和10年10月からは5割、令和12年10月からは3割と段階的に縮減して、令和13年9月末をもって適用が終了します。
■資産課税
1. 貸付用不動産を使った相続税対策や不動産小口化商品の評価見直し
令和9年1月1日以後、相続開始(または贈与)前5年以内に有償で取得または新築をした一定の貸付用不動産については、「課税時期における通常の取引価額に相当する金額」で評価することとされます。
小口化された貸付用不動産については、取得時期にかかわらず、課税時期における通常の取引価額に相当する金額で評価することとされます。
2. その他
教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置については、適用期限(令和8年3月末)の到来をもって廃止されます。
【投稿者:税理士 米津晋次】
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