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軽自動車の納税証明書、ついに「原則廃止」!変わる手続きと注意点

2025年11月30日

こんにちは。名古屋市緑区有松の税理士 米津晋次です。

軽自動車税の納税証明書は市区町村から郵送されてきましたが、その郵送を廃止する自治体が増加しています。
今回は、軽自動車税の納税証明書郵送廃止について説明します。



納税証明書が「届かない」時代へ!


毎年5月頃に届く軽自動車税(種別割)の納税通知書。
その右端についていた「納税証明書(継続検査用)」が、ついに原則として郵送廃止となりました。

この変更は、令和5年1月からスタートした「軽JNKS(ケイジェンクス)」という新しいシステムが背景にあります。
このシステムは、全国の軽自動車に関する情報を電子的に管理し、自治体(市区町村)と軽自動車検査協会(車検場)との間で、納税情報をオンラインでやり取りできるようにするものです。


軽JNKS(ケイジェンクス)導入で何が変わる?


 このシステム導入により、軽自動車の車検(継続検査)を受ける際、次の大きな変化が生まれました。
1.車検時の納税証明書の提出が不要に!
軽自動車検査協会が、システムを通じてあなたの車の納税状況を直接確認できるようになりました。
そのため、基本的に紙の納税証明書を窓口で提出する必要がなくなりました。
これにより、納税通知書を紛失する心配や、車検の直前に役所に取りに行く手間が解消されました。

2.納税証明書の郵送が「原則廃止」に!
多くの場合、納税通知書に納税証明書が添付されなくなります。
これは、私たち納税者にとって手続きのペーパーレス化と利便性向上を意味する、大きな一歩です!

愛知県内市町村の郵送廃止状況


軽自動車税納税証明書の郵送廃止について、愛知県の市町村の状況をインターネット検索してみました。

→ 車検用納税証明書の発行と軽JNKS、電子車検証について(豊橋市)
→ 令和6年度から納税証明書(継続検査用)の送付を段階的に廃止します(豊田市)
→ 令和7年度から軽自動車税納税証明書(車検用)の送付を廃止します(安城市)
→ 軽自動車継続検査(車検)での「納税証明書の提示」が原則不要になります!(愛西市)
→ 令和6年度から軽自動車税(種別割)納税証明書(継続検査用)の郵送を廃止します(知立市)
→ 令和7年度から「軽自動車税の納税証明書(車検用)」の発送を廃止(知多市)
→ 令和7年度より、軽自動車税(種別割)納税証明書の送付を廃止します(田原市)
→ 軽自動車税(種別割)納税証明書の郵送を廃止いたします(長久手市)
→ 軽自動車税を口座振替で納付された方の納税証明書(継続検査用)について(小牧市)
→ 納税証明書の送付について(新城市)
→ 令和7年度より納税証明書(車検用)の送付を廃止します(豊川市)
→ 納税証明書一斉発送の廃止(東海市)
→ 軽自動車の車検時に納税証明書の提示が原則不要になりました。(清須市)
→ 口座振替及びスマホ決済で納付した場合の納税証明(継続検査用)は郵送しません(あま市)
→ 納税証明書(継続検査用)の送付の廃止について(瀬戸市)
→ 車検時の納税証明書(継続検査用)の提示が原則不要になります(西尾市)
→ (お知らせ)令和7年度から「軽自動車税(種別割)の納税証明書(継続検査用)」の郵送を廃止します(北名古屋市)
→ 納税証明書(東郷町)
→ 納税証明書(大口町)
→ 継続検査用の軽自動車税(種別割)納税証明書の送付を廃止します(南知多町)

名古屋市は、令和7年度はまだ納税通知書に納税証明書が添付されています。(つながっています)


廃止後も納税証明書が必要になるケース


 原則廃止といっても、まだ紙の証明書が必要になるケースがあります。特に注意したいのは以下の3点です。

1. 納付直後に車検を受ける場合
納付情報が軽JNKSに登録されるまでに数日〜数週間かかることがあります。その間に車検を受ける場合は、金融機関やコンビニで納税した際の領収証書(証明書として利用可能)を持参してください。

2. 中古車の購入直後
納税状況が新所有者の情報としてシステムに反映されていない場合があります。

3. 他の市町村へ引っ越した直後
転居前の市町村での納税情報が、システム上で即座に確認できない場合があります。
これらのケースでは、従来通り納税証明書または領収証書が必要になりますので、大切に保管しておきましょう。
また、紙の証明書が必要な場合は、市町村の窓口で発行を申請できます。

4. 対象車両に過去の未納がある場合
軽自動車税の滞納がある場合は、車検を受けられません。
納付書を再発行してもらい納付します。納付期限が過ぎている場合はコンビニでの支払いはできないことが多いです。

安心して車検を受けるために


軽自動車の納税証明書の郵送廃止は、行政のデジタル化が進んでいる証拠です。
多くの人にとっては、手続きが楽になる歓迎すべき変更点と言えます。
しかし、納付から車検までの期間が短い方は、「システムへの登録には時間がかかる」ということを念頭に置き、「納付後に受け取った領収書は念のため保管しておく」ことが、安心して車検を受けるための最善策と言えるでしょう。
紙からデータへ。 軽自動車の手続きは、よりスムーズで便利なものへと進化しています!



【投稿者:税理士 米津晋次
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