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出国税で課税逃れは許さない!

2015年07月23日
こんにちは。税理士の米津晋次です。(名古屋税理士会所属)

夜も暑くてなかなか眠れませんね。

エアコンはつけずにがんばっています!!
(でも、これは健康にはよくないそうです。)





さて、毎朝3分の知恵チャージ「JIJICO」に

先日、私が執筆した記事が掲載されました。

タイトルは、

「課税逃れは許さない!出国税はビジネスの海外進出を阻む障壁?」

です。



http://jijico.mbp-japan.com/2015/07/13/articles18099.html

株式等を売却して利益が出たときには、当然所得税・住民税が課税されます。

でも、6月までは合法的にその税金を逃れる方法があったのです。

その方法とは・・・




じつは、世界には株式等の売却益に税金がかからない国があるのです。

シンガポール、香港、スイス、ニュージーランドといった国です。

そうです。

所有する株式等をこれらの国へ持ち出し、その国で売却すれば税金がかからないわけです。

こういった税金逃れを防止するために2015年7月から導入されたのが
「出国税」なのです。


株式等を1億円以上もっている人が対象ですので、対象者はわずかですが、
金額は大きいですから。


この出国税の内容ですが、
海外へ株式等を持ち出したときに、
そのときの時価で売却したものとみなして税金を納めよ、

という厳しい内容になっています。


売却して利益を得たから、日本国内と同じ税金を払え、ならわかるのですが、

まだ売ってもいないのに、先に税金を支払えというのです。

税金には、担税力があることが重要ですから、なんともひどい仕組みです。


ただ、この出国税は富裕層が対象ですから、
それくらいの税金は大したことがないのかもしれませんね。

納税猶予制度も用意されていますし。



最近は、完全に富裕層をターゲットに税金を徴収しようとした動きになっています。

来年からはじまるマイナンバー制度も、

富裕層の財産を把握しようとすることも主な目的のひとつのようです。



この出国税の意図はわかるのですが、

これがかえってベンチャー企業などの海外ビジネス展開に
ブレーキをかけることにならないかが心配です。


【投稿者:税理士 米津晋次
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