「副業20万円以下は確定申告不要」の勘違い(1)

2016年01月21日
こんにちは。名古屋市緑区の税理士 米津晋次です。

前回のブログでは、「副業20万円以下は確定申告不要」情報を
多くの人が勘違いしている旨をお知らせしました。

今回から、勘違いの内容を指摘していきます。

1箇所の勤務先に勤めるサラリーマン・OLの副業が前提です。



勘違い(1)=住民税の申告もいらない!!


■ 所得にかかる税金には所得税と住民税がある

個人の所得税にかかる税金には、
・所得税(国税)
・住民税(「市県民税」ともいいます。県税・市税)
・個人事業税(県税)
があります。

個人事業税は自営業者が対象ですので、副業には通常かかりません。
したがって、ここでははずします。

再確認してほしいのは、
サラリーマン・OLの所得には、
所得税だけでなく住民税もかかるということです。

勤務先からもらう毎月の給与明細では、
所得税と住民税が毎月控除されていますよね。




■ 「確定申告不要」=所得税の申告だけが不要という意味

「副業20万円以下は確定申告不要」という規定は、
あくまで所得税(国税)だけの規定です。




住民税にはそのような規定はないのです。
副業の所得がたとえ1万円でも住民税の申告はしなくてはいけないのです。

多くの人は、副業の所得が20万円以下なら、
所得税も住民税も申告がいらないと解釈しているようです。

税理士でも間違えている人がいますから、仕方がないところです。

「副業20万円以下は確定申告不要」という情報は
確かに日本語としては間違ってはいないのですが、
不親切なのです。

「副業20万円以下は所得税の確定申告は不要だけど
住民税の申告は必要ですよ」

と説明しないと、勝手に住民税も申告不要だと解釈してしまいます。



■ 所得が多い人って住民税の申告をしているの?

「住民税の申告が必要」というと、
・住民税だけ申告できるの?
・普通所得税しか申告していないですよね
なんて言われます。

じつは、所得税の確定申告をすると、
その情報が市役所に転送されるのです。

つまり、所得税の申告をすると、
自動的に住民税の申告もしたことになります。

税務署などでもらってきた手書き用の所得税の確定申告書をよく見ると、
複写になっていますよね。
その複写の用紙が市役所へ転送されるのです。

逆に言えば、所得税の申告をしないと、
住民税の申告もしたことにならないのです。

副業の所得が20万円以下で所得税の確定申告がいらない場合でも、
市役所へ住民税だけの申告をする必要があるのです。




もちろん、
副業の所得が20万円以下なら所得税の確定申告はしなくてもいい
という規定ですから、
所得税の確定申告をしてもいいのです。
そうすれば、所得税の追加負担がでますが、
住民税の申告もしたことになります。


■ 勘違い(1)のまとめ

 (誤)副業の所得が20万円以下なら申告は全くいらない



→(正)副業の所得が20万円以下でも住民税の申告は必要である!!





「副業20万円以下は確定申告不要」の勘違い(0)

「副業20万円以下は確定申告不要」の勘違い(2)

「副業20万円以下は確定申告不要」の勘違い(3)

※当ブログの記事は、投稿日現在の税制などに基づいております。
その後改正があった場合には、ブログの記事が最新の税制に適合していない場合もございます。
ご了承ください。(税理士 米津晋次)

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