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はやくも消費税率アップに関する面倒くさい仕訳を経験しました

2019年09月30日


こんにちは。名古屋市緑区の税理士 米津晋次です。

いよいよ明日2019年10月1日から消費税率が8%から10%に引上げになりますね。

消費税率引上げ前ですが、私がすでに体験した消費税率アップに関連した面倒くさい仕訳をご紹介しましょう。


■9/27駐車場代の口座振替金額が変わった



9月27日に、利用している駐車場代10月分の口座振替がありました。

いままで定額でしたが、今回は、これまでと口座振替額が変わっています。

※以下、実際の金額は細かいので、わかりやすい金額で説明していきます。

これまでの口座振替額は、11,016円でしたが、9月27日は、11,416円となっています。



■これまでの口座振替額と9/27口座振替額の違い


●9月支払い駐車場代から消費税率アップの影響を受ける


消費税が10月から上げることにより、駐車場代も影響を受けます。
駐車場代も、消費税課税取引だからです。
(ちなみに、居住用家賃は、非課税取引です。)

駐車場代は、翌月分を払うため、9月27日の口座振替の内容は、2019年10月分です。
消費税率の判定は、原則サービスが終了したときになります。

したがって、消費税は9月27日口座振替分より早くも10%に上がっています。

その結果、10,000(税抜)の駐車場代が10,800円(税込)から11,000円(税込)になります。

●単純には合わない口座振替額


しかし、実際はそんな単純ではありません。

税抜では同じ金額のはずなので、税抜金額を計算してみました。

・これまで :11,016円÷1.08=10,200円
・9月27日 :11,416円÷1.10=10,378円

178円合いません。


■9/27の口座振替額が合わない理由


税抜金額が、これまでと9月27日と合わない理由は2つありました。


●(理由その1)口座振替手数料は、9/27も消費税8%


口座振替額には、口座振替手数料がかかっています。
9月27日の口座振替の手数料は、消費税が10%ではなく、まだ8%のままなのです。

これが、税抜数字がこれまでと9/28で合わない理由のひとつです。

それなら、9月27日口座振替額は、次のようになるはずです。

・駐車場代  10,000円+消費税1,000円(10%)=11,000円
・振替手数料   200円+消費税 16円( 8%)  =   216円
・                    合計 11,216円

ところが、9月27日の口座振替額は、11,416円で200円まだ合いません。



●(理由その2)敷金追加支払いがある


契約している駐車場は、契約時に敷金の支払いをしています。

敷金の額は、通常は駐車場代税込金額の1ヶ月分とか、2ヶ月分とかというものが多いです。

私の事務所が借りている駐車場の敷金は1ヶ月分です。

じつは、消費税率のアップは、敷金にも影響するのです。

消費税率アップにより、これまでの敷金10,800円が、11,000円に増額になります。


9月27日の口座振替額には、敷金の差額200円も含まれていたのです。

これも、税抜数字がこれまでと9月27日の口座振替額の合わない理由の2つめだったのです。


・駐車場代  10,000円+消費税1,000円(10%)=11,000円
・振替手数料   200円+消費税16円(8%)   = 216円
・敷金追加  10,000×2%             = 200円
・                    合計 11,416円

9月27日の口座振替額と一致しましたので、正確な内訳がはっきりしました。



■9/27の仕訳はこのようになる


●簡便処理


前払費用は使用しない簡便処理の場合で説明します。(税務上は、簡便処理が認められます)

これまでの口座振替の仕訳は次のようでした。

  (借方)         (貸方)
 地代家賃    10,000円  普通預金 11,016円
 仮払消費税8%   800円
 振替手数料    200円
 仮払消費税8%    16円

9月27日口座振替の仕訳は次のようになります。

  (借方)         (貸方)
 地代家賃    10,000円  普通預金 11,416円
 仮払消費税10%  1,000円
 振替手数料     200円
 仮払消費税8%    16円
 敷金        200円

●会計上正しい処理


駐車場代は翌月分なので、会計上正しい処理は、次のようになります。

これまでの口座振替の仕訳は次のようでした。

  (借方)         (貸方)
 前払費用    10,800円  普通預金 11,016円
 振替手数料     200円
 仮払消費税8%    16円

<翌月>
  (借方)         (貸方)
 地代家賃   10,000円  前払費用 10,800円
 仮払消費税8%  800円
 

9月27日口座振替の仕訳は次のようになります。

  (借方)         (貸方)
 前払費用    11,000円  普通預金 11,416円
 振替手数料     200円
 仮払消費税8%    16円
 敷金         200円

<翌月>
  (借方)         (貸方)
 地代家賃     10,000円  前払費用 11,000円
 仮払消費税10%  1,000円


■10月以降の口座振替の仕訳はこうなる


次回10月下旬の口座振替からは、口座振替手数料の消費税も10%になり、敷金差額の支払いはなくなります。
したがって、その仕訳は、次のようになります。

●簡便処理


  (借方)         (貸方)
 地代家賃    10,000円  普通預金 11,220円
 仮払消費税10%  1,000円
 振替手数料     200円
 仮払消費税10%   20円


●会計上正しい処理


  (借方)         (貸方)
 前払費用    11,000円  普通預金 11,220円
 振替手数料     200円
 仮払消費税10%   20円

<翌月>
  (借方)         (貸方)
 地代家賃     10,000円  前払費用 11,000円
 仮払消費税10%  1,000円




いやあ、面倒ですね。
軽減税率を除いても、長くて2019年12月まではこのような消費税の混在が出てきます。

経理の方、がんばってください。


【投稿者:税理士 米津晋次
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