2015年08月

私の事務所に社会保険調査が・・・

2015年08月31日


こんにちは。名古屋の税理士 米津です。

1ヶ月前にこのような通知が送付されてきました。


「算定時調査の実施のついて(通知)」






つまり、「社会保険の調査をするので、指定日時に来るように」

ということです。


なんで私の事務所何だろう?

お客様が税務調査の通知を受けたときも、こんな思いをされているのですね。



よねづ税理士事務所は、まもなく10周年になりますが、

社会保険の調査は初めてです。


法人であれば、社長のみであっても社会保険の加入は法律上強制ですが、

私に税理士事務所は個人事業ですので、

常時5人以上の従業員が働いている場合以外は、社会保険の加入は任意です。



私の事務所は、正所員が現在2人、パートさん4人なので、任期加入ですが、

初めてスタッフを雇用したときから社会保険に加入しております。




さて、本日が指定日でしたので、

指定された書類を持って管轄の年金事務所へ行きました。





「どうせ開始は遅くなるのだろうな」と予想していましたが、

年金事務所はガラガラ。

意外にも、指定時間ちょうどに調査が開始になりました。



まず見られたのは、源泉所得税の納付書控え。

そこに記載されている人数を見て、全体人数を把握。


そして、給料明細、タイムカードで個人別の勤務時間を確認。



結構誤解されているようですが、

社会保険の加入条件は、金額よりも勤務時間が優先します。



「130万円の壁」として130万円という数字が広がっていますが、

たとえ年間130万円に届かなかったとしても、

勤務時間がフルタイムの3/4以上であれば

その人には加入義務があります。



幸い、私の税理士事務所のパートさんは、繁忙期を除き、

勤務時間がフルタイムの半分程度ですから、問題にはなりません。



そして、調査開始10分程度で何の問題もなくあっけないほどで調査は終わりました。

問題がないことはわかっていたものの、少し緊張しました。

やはり調査を受けるのは、イヤですね。



以前、ミニコラムで

「社会保険未加入問題。今回の厚労省は本腰を入れています!」

http://www.yonezu.net/column/2790.html

を書きましたが、

今回の社会保険の調査は、社会保険未加入のチェック強化の一環なのかもしれません。

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ご了承ください。(税理士 米津晋次)

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NHK朝の連続テレビ小説「まれ」の利益管理

2015年08月23日
NHK朝の連続テレビ小説「まれ」。

見ている方も多いのではないでしょうか。


ドラマもいよいよ大詰めですね。



能登でケーキ屋をオープンした主人公、希(まれ)。

オープン直後は繁盛したものの、2週間経つと売上はさっぱり。

大苦戦です。(よくあるパターンです)


販売するケーキを値段の安いものに変えたものの、赤字が続いているようです。



そんなドラマの中で出てくるグラフがこれです。





昨日の放送でも、幼なじみの高志に

「どうけ?店?」

と聞かれて

「赤字続きや」と答えたのは、このグラフを見てのことです。



縦軸を売上高、横軸が日、

そして損益分岐点売上高が横線で表示され、

毎日の売上高の推移が折れ線グラフになっています。




オープン当初の売上高は、損益分岐点を大幅に超えたものの、

その後売上がほぼ0円まで落ち込み、

価格帯を変えたことで、損益分岐点売上高近くまで回復してきたところです。


ケーキの売上個数も表示していますね。



確かにわかりやすいのですが、このグラフには問題があります。



【問題点1】

売れたケーキの種類によって材料費率が異なるはず。

材料費率が高いケーキが多く売れた場合、いくら損益分岐点売上高を超えても赤字になります。


グラフで損金分岐売上高を超えて「やった!」と思っても、

あとで計算してみるとまだ赤字!!いった具合です。



これを解決するには、縦軸を売上高ではなく粗利益にし、予想固定費を横線にすることです。


でも、一般的にはなかなか1日の粗利益はわかりません。

そこで、次のように考えるのです。

Aケーキは、1個売れると粗利が200円
Bケーキは、1個売らると粗利益が150円
  ・
  ・
  ・

と計算しておけば、商品別の売上個数さえわかれば、1日の粗利益は計算ができますよね。



さらにグラフをよくしようと思えば、

1ヶ月の累積でグラフをつくるといいでしょう。





縦軸は、累積粗利益(累積MQ)、横線は1ヶ月の固定費(F)とします。

当月の累積粗利益が1ヶ月の固定費を超えればその月は黒字ということになります。

左下の縦横0から月末日の固定費までを直線で結べば(計画MQ)1日あたりの損益分岐粗利益もわかります。



平日と休日で数字の差が大きい場合には、1週間単位でもいいですね。


それを横軸1年、横線は1年の固定費のグラフにすれば、今期の利益管理になります。


常に、先を先を見ていきたいです。




そして、もう一段よくするには、横線をもう1本引きます。

(固定費+目標利益)の横線です。


つまり、損益分岐点管理だけではなく、利益目標に対する管理ともなります。


※これはMQ会計(西順一郎氏考案)の考え方によるものです。



【問題点2】


グラフに表示されている損益分岐点売上高。


どうやって計算したのでしょうか。



通常は、

・家賃などの「固定費」÷(1−材料費率)

で損益分岐点売上高を計算します。



希のグラフでは、1日の損益分岐点売上高が8,820円のようですので、

逆算で類推すると、ケーキ屋さんの材料費率を35%として

 固定費 5,733円÷(1−材料費率35%)=8,820円

といったところでしょうか。(実際には1ヶ月を計算して営業日数で割ると思います。)

(休み無しの31日営業で固定費が5,733円×31日=177,723円/月は少なすぎると思いますが・・・)



ただし、留意点があります。

ケーキ店のように、売れ残りを在庫として残していけない業種で、

かつ、

さっぱり売れない店の場合

の材料費率・固定費の計算はさらに変わります。


朝、一定数のケーキをつくり、結局そのまま完売しないため追加で作らなかった場合、

売上が0円でも、売上が5000円でも、材料費は一定です。

売れ残りは廃棄処分するからです。


つまり、売れない店の材料費は、変動費ではなく固定費になってしまうのです。

「材料は変動費」という概念が崩れるのです。


そうすると、

損益分岐売上高=(通常の固定費+材料費)となってしまいます。


希の計算した損益分岐点はこのようにはなっていないのではないでしょうか。





ドラマの中で、希が価格帯の変更にあたって、

値段だけを下げたのではなく、

その値段で一定の利益がとれるケーキに入れ替えたのはよかったですね。


450円のマルジョレーヌを300円に下げるのは最悪です。

同じ売上だったとしても、

材料費が高い分粗利益は下がってしまうからです。




これからドラマではどのように店を持ち直していくのかわかりませんが、

日持ちがして廃棄ロスが少なく、さらに材料費率が低い「焼き菓子」を

メニューに追加するのはどうなんでしょうか。


もちろん、今日の放送で希が高志に言った

「高いさけ売れんのではなくて、お金を出してでも食べたいってケーキをうちや作れてないんかも。」

という点が基本です。



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資本金1億円の有名企業はまだある

2015年08月13日
こんにちは。名古屋の税理士 米津晋次です。

お盆休みの方が多いですね。

あなたは、久しぶりに帰省されているかもしれません。

家族サービスに力を入れているのでしょうか。

私は仕事です。(汗)

ところで、
このたび、毎朝3分の知恵チャージ「JIJICO」に私の原稿が掲載されました。

http://jijico.mbp-japan.com/2015/08/11/articles18302.html






今回書いたテーマは、

「シャープや吉本興業は

なぜ資本金1億円への減資を目指すのか?」


です。


経営再建中のシャープが、1億円への減資をしようとして批判を受け、

結局5億円への減資になったことは記憶に新しいところです。



そしてまた最近、同じような有名企業が資本金1億円に減資するというニュースが報道されました。

その有名企業とは「吉本興業」!!

そうです。芸人が多く所属して、(芸人さんの発言によると)”ケチ”で有名な大阪の企業です。

吉本興業も資本金を約125億円から1億円へ減資するというのです。



減資に限りませんが、、大企業が資本金を企業規模の割に少額な1億円にするその大きな目的のひとつに、
税制上の優遇を受けることがあるでしょう。

税制では資本金1億円以下であれば、原則中小企業として扱われ、
体力の弱い中小企業のための優遇を受けることができるのです。



過去の経緯は調べていませんが、有名企業で資本金1億円の企業があります。

記事中で紹介している
・ヨドバシカメラ
・アイリスオーヤマ
・ジャパネットたかた

のほかにも、

・セガホールディングス
・日本マクドナルド
・セガサミーホールディングス
・東急百貨店

などがあります。


いずれも、何百億円、何千億円の売上がある大企業です。

マスコミから資本金1億円の理由を質問されていますが、

「中小企業優遇税制を受けるためです!」

なんて正式に回答しているところはありません。当たり前です。

※日本マクドナルトは、大法人の100%子会社で税制上は中小企業にならない。



何らかの基準で企業規模を分ける必要はあるのでしょうが、

実質資本金だけが基準という現状は、

今回をきっかけに早く見直されることになりそうですね。




ちなみに、資本金1億円以外にも、さらに資本金1000万円という境界が存在します。

ますは消費税。

会社設立時に資本金を1000万円以上にすると、
設立事業年度から課税事業者となって、消費税を納税する義務は発生します。
(通常設立事業年度とその翌事業年度は免税事業者)

地方税では、法人県民税や法人市民税の均等割額。

いくら儲かっても、いくら大赤字でも規模によって納税しなければならない部分の金額が決まります。
(均等割額以外に法人割額といって、利益に応じて納税する部分もあります。)

資本金1000万円以下が一番小規模な企業となっていて、
均等割額は、市民税県民税合わせて7万円程度です。

(※ただし、従業員数の基準もあり、50名未満に限ります。)

それに対して、
資本金が1000万円をたった1円超えるだけで、
市民税県民税合わせて18万円程度と2倍以上になるのです。

小規模企業は資本金1000万円に注意です。



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