茶税

茶税

 イギリスがまだ植民地支配していたアメリカの輸入物に対して課した税のひとつ。

 イギリスは1763年にフランスとの「7年戦争」に勝利し、その際に獲得した来たアメリカの広大な土地を統合するための費用を植民地から調達すべく、税収の強化を図った。

 そのひとつが1765年に制定された「印紙法」で、法律や商業関係の書類、新聞、広告、暦、パンフレットなどありとあらゆる紙類に対して税金を課すという内容だった。

 こうしたイギリス本国の独断的な課税は植民地側の反発感を煽り、各地で反対運動が発生した。
 各植民地の代表はニューヨークで印紙法会議を開き、「代表なくして課税なし」の理論をもって反対決議を採択。イギリス商品の輸入を停止した。
 これによってイギリス商人は商売ができなくなったため、印紙法は廃止に追い込まれた。

 しかしイギリスは課税強化の姿勢を崩さず、1767年に制定した「タウンゼンド諸法」で植民地のさまざまな輸入物に税金を課した。
 これに不満感を募らせた植民地側は本国商品の不買運動を展開し、輸入税の撤廃に追い込んだ。
 しかしその際唯一残されたのが「茶税」だった。

 この茶税を免れるため植民地の商人とオランダ商人との間で茶の密輸が盛んに行われるようになったが、1773年に本国議会であらたに制定された「茶法」は茶の密輸を禁止し、茶の独占販売権を東インド会社に与えた。

 茶法と茶税に抵抗した植民地の商人は、イギリス船に積まれていた大量の茶を海に捨てるという「ボストン茶会事件」を起こす。

 この事件によりイギリスとアメリカの対立は激しくなり、独立戦争へと発展していくこととなった。

 なお、アメリカ人がコーヒーを好む理由として、この時代に茶を避けてコーヒーを飲む習慣が根付いたからだといわれている。

(エヌピー通信社提供)



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