2007年10月13日 公益法人、寄付優遇を拡充、対象団体、大幅増へ―政府税調、来年度税制改正で一致-税理士 名古屋/名古屋市の税理士事務所
【2007/10/13, 日本経済新聞 朝刊より】
政府税制調査会(首相の諮問機関)は十二日の会合で、公益法人への寄付金を対象とした税制優遇措置を拡充することで一致した。
二〇〇八年末の公益法人改革後も引き続き公益法人と認定された団体のすべてで税優遇を受けられるようにする。
今は所管官庁と主務大臣の許可や認定が必要で、寄付金優遇の対象になる団体は全体の四%弱にとどまっている。新制度では大幅に増える見通しだ。
政府は来年十二月に公益法人改革を実施する。所管官庁と主務大臣が社団・財団法人などの公益法人を認定する今の制度を廃止し、第三者機関の「公益認定等委員会」が審査して「公益社団法人」と「公益財団法人」を認定する仕組みに改める。これに伴い、〇八年度税制改正で関連税法を見直す必要があった。
現行の公益法人制度は所管官庁が社団・財団法人の設立を許可した段階で法人税を減免。さらに社会福祉など事業の公益性を主務大臣が認定すれば、団体に寄付をした個人や企業が税制優遇を受けられる。
社団・財団法人は約二万五千団体あるが、二段階審査が壁となり、寄付金優遇が受けられるのは日本ユネスコ協会連盟など約九百団体にとどまっている。
政府税調の会合では「民間団体の公益サービスを広げるには個人や企業からの寄付金を増やす必要がある」などの意見が相次いだ。
新制度では、第三者機関の認定を受ければその段階で寄付金優遇と法人税の減免が同時に受けられるようにする方向。二万五千団体の多くが第三者機関の認定を求める可能性が高く、税優遇の対象になる団体は大幅に増える見通し。
寄付金優遇を広げれば税収への影響は避けられない。ただ政府は個人や企業の寄付によって民間団体による社会福祉などの公益サービスが今より広がれば、国や地方の財政負担を抑えることができるとみている。
現行の寄付金優遇制度では、個人が公益法人に寄付した場合、国税(所得税)は総所得の四〇%を上限に寄付金を所得控除して負担を軽減できる。
企業は一般寄付金の税制優遇枠とは別に、所得の一・二五%と資本金の〇・一二五%を足した額を上限に損金算入を認めている。ただ地方の個人住民税にはそうした措置がないため、地方税の寄付金優遇の拡充が今後の議論の焦点となる。
第三者機関の認定を受けない社団・財団法人は「一般社団法人」「一般財団法人」になり、公益法人ではなくなる。
現行制度では減免している法人課税のあり方について同日の会合では「認定がなくても公益性の高い団体はあり、営利法人並みの課税は不合理だ」などの指摘があった。
一般社団・財団法人の法人税を軽減する条件については改めて議論する。
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