2007年9月18日 保険料控除、異例の2案併記 金融庁の税制改正要望
2007年9月18日 保険料控除、異例の2案併記 金融庁の税制改正要望-税理士 名古屋/名古屋市の税理士事務所
【2007/09/18 朝日新聞朝刊より】
金融庁が8月末に財務省に提出した08年度税制改正要望は、所得税・住民税の保険料控除について、二つの見直し案が併記される異例の内容になった。
生命保険と損害保険の業界間で主張の開きが大きく、金融庁が一本化できなかったためだ。財務省からは「これでは議論にならない」と冷ややかな声も出ている。
金融庁の保険料控除見直し案
金融庁は、生命保険料と個人年金保険料のそれぞれを上限つきで課税所得から控除する今の制度について、大幅な組みかえを要望した。保険ニーズの変化に対応できていないという理由からだ。
ところが、具体案には二つが並んだ。控除額の上限を引き上げる方向は共通だが、控除の枠を、(1)「総合生命保険料控除」に統合する案と、(2)生命保険料控除と医療・介護・年金の保険料控除の2枠に整理する案だ。
業界関係者によると、(1)は生保業界の意向を反映し、遺族保障の控除枠を実質的に増やす狙い。(2)は、遺族保障と枠を食い合っていた医療・介護保障を独立させて控除を受けやすくする狙いで、この分野に力を入れる損保業界の主張がにじんでいるという。
金融庁の担当者は「お恥ずかしい話だが、業界との調整がついていない」と話す。
財務省のある幹部は「両論併記なんて見たことがない。監督官庁が業界の利害に引きずられるような姿勢でいいのか」と突き放す。
生保控除については、一昨年に政府税制調査会が「速やかに整理すべきだ」と提言し、財務省も縮小をめざしている。現時点で一つの案にまとまらないようでは、拡充へのハードルは高そうだ。
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