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2007年7月24日 農地集約へ税制見直し、政府が検討

2007年7月24日 農地集約へ税制見直し、政府が検討-税理士 名古屋/名古屋市の税理士事務所

(日本経済新聞2007年7月24日朝刊記事より)

遊休地 「優遇せず」徹底

 政府は、農地の有効活用を促すため、農地相続や売買にかかる税制上の優遇措置を見直す検討に入った。
 農業の大規模化を進めるために、農地を相続する人が農業を継がなくても土地を大規模農家に貸し出せば相続税を免除する。
 一方、耕作を放棄した遊休農地などには税優遇を認めないよう徹底し、農地の有効活用を促す。税制を通じて、海外に比べて低い農業の生産性を高め、国際競争力を強化する。

 農地の優遇税制の見直しは農林水産省が二〇〇八年度の税制改正要望に盛り込み、政府の経済財政諮問会議や税制調査会(首相の諮問機関)などで詳細を詰める。

 現在の相続税の優遇措置は、農地を相続した人が二十年間農業を続けることを条件にまず納税を猶予し、最終的に免除する仕組み。
 新たな優遇制度案では、相続した人が農業を続けなくても、農地を大規模農家に貸し出せば、優遇を受けられるようにする。
 この対象になる大規模農家は集団経営なら二十ヘクタール以上、個人は四ヘクタール以上とする。

 政府はこの措置で、後継者難に悩む兼業農家などの農地貸し出しが増え、大規模農家への集約が進むとみている。

 農家が土地を売って得る譲渡益にかかる所得税の優遇措置(所得控除)の対象範囲も広げる。
 現在は農家が大規模農家に直接売る場合に税を優遇しているが、〇八年度に農水省が創設する農地売買の仲介機関「農業再生機構」(仮称)への売却にも税優遇を認める。

 農業の集約化につながる税優遇は拡充する一方で、土地の有効利用につながらない税優遇は減らす。
 現在も制度上は、遊休農地には相続税の優遇はしないことになっている。ただ、実際は過去に耕作していたが、高齢化などで耕作を放棄した土地にも優遇措置が続いている例もある。
 農水省は今年度中に全国の農地利用の実態調査を始め、休耕状態の農地については、市町村の農業委員会を通じて優遇措置を打ち切るよう指導する。

 日本の農地の平均面積(北海道を除く)は一・三ヘクタールと米国の百分の一以下。コメを六十キログラム生産するコストは日本は米国の七倍を超す。
 政府は大規模農家に補助金を重点配分するなど、集約化で生産性を高める政策を掲げているが効果は十分あがらず、耕作放棄地は三十九万ヘクタールと埼玉県の面積とほぼ同規模に拡大している。生産効率の高い大規模農家を増やし、企業の農業参入を進めるには、税制の見直しも不可欠と判断した。



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