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2007年8月8日 金融庁、株式譲渡益や配当、軽減税率継続要望へ

2007年8月8日 金融庁、株式譲渡益や配当、軽減税率継続要望へ-税理士 名古屋/名古屋市の税理士事務所

(日本経済新聞2007年8月8日朝刊より)

 金融庁は七日、二〇〇八年度の税制改正要望で株式譲渡益や配当への軽減税率の継続を求める方針を固めた。
 海外ファンドへの課税基準の明確化など、東京市場の競争力強化のための改正も要望する。ただ軽減税率は昨年も打ち切りが検討された経緯があり、継続が実現するかは不透明だ。

 株式譲渡益や配当にかかる税率の軽減は、預金の利子と同様に本来二〇%の税率を一〇%に半減して優遇する措置。株価低迷を受け、個人の投資資金を証券市場に誘導する目的で〇三年に導入され、当初は〇七年度に廃止する予定だった。

 政府税制調査会(首相の諮問機関)は昨年、予定通りの廃止を打ち出したものの与党が延長を決定。譲渡益は〇八年末、配当は〇九年三月末まで軽減税率を維持することになった。

 金融庁は「家計資金の貯蓄から投資への流れはまだ道半ば」として、引き続き軽減の必要性が高いと判断。香港などアジアの他国・地域では株式譲渡益や配当を非課税にしている例も多く、金融市場の競争力を高める観点からも継続を要望することにした。

 金融庁は海外から投資を呼び込むための税制整備の要望も検討する。
 まず海外のファンドが日本向け投資で利益を上げた際の課税・非課税の線引きを明確にするよう求める。
 例えば日本に拠点がないファンドが投資顧問に運用を任せる場合、現在は課税方法に不透明な面がある。投資顧問がファンドの代理人とみなされ、運用収益に法人
税が課される可能性があるためだ。

 海外投資家が受け取る日本の社債の利子に対する非課税化も求める。国債や地方債は非課税制度が実現しており、同様の制度を訴える。海外投資家向け税制の改善で市場参加者を増やす考えだ。

 医療保険などの拡大に合わせた生命保険料控除の抜本的見直しや、確定拠出年金(日本版401k)の掛け金の非課税上限額の引き上げも併せて求める方針だ。

 軽減税率の延長には財務省が反対しており、金融庁の要望が受け入れられるかは微妙。自民党内には株価下落などの悪影響を懸念して軽減税率の延長を求める声がある一方、民主党などは「高額所得者優遇だ」と反対する可能性がある。

 政府は今秋から、政府税制調査会などで株式や預貯金など幅広い金融商品の損益を相殺して課税する「金融一体課税」の導入に向けた議論を始める見通し。一体課税には金融商品の税率を原則一本化する必要があり、譲渡益などの税率も本来の二〇%に戻さなくてはならない。



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