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「中小企業の会計に関する指針」の公表について

8月3日、日本税理士会連合会、日本公認会計士協会、日本商工会議所及び企業会計基準委員会が、「中小企業の会計に関する指針」を公表しました。
 これまでに、中小企業庁が「中小企業の会計に関する研究会報告書」(平成14年6月)を、日本税理士会連合会が「中小会社会計基準」(平成14年12月)を、日本公認会計士協会が「中小会社の会計のあり方に関する研究報告」(平成15年6月)をそれぞれ発表し、中小企業の会計処理についての統一された基準ができていませんでした。
 今回の指針は、この3報告を統合するものとして、先の4団体に加え中小企業庁や政府系金融機関(中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工組合中央金庫)、中小企業関係団体(全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、全国商店街振興組合連合会)もオブザーバーとして参加して作成されたもので、中小企業において計算書類を作成するに当たり基準とすることが望ましい会計処理を示すものです。新会社法において導入される会計参与もこの基準に従って計算書類を作成することになります。
 また、新会社法では、株式会社の決算公告が求められるようですが、公告する計算書類は、各社バラバラの基準で作成されたものではなく、この基準に沿って作成されたものでなくては意味のないことになります。
 この普及のために、この基準に沿って作成された計算書類を提出した場合には、各金融機関は、融資を優遇する方向で検討がされていますし、信用保証協会も、審査機関の短縮や料率面での優遇が検討されています。

さらに、この指針が公表されたことにより、今後各金融機関が、中小企業の決算書類の開示に対する姿勢が変わるのではないかと予想します。
この指針に沿って決算書類を作成すると、かなりの企業は、決算書類上の業績や財務状態は悪く表示されます。減価償却費の償却限度額の計上や、各種引当金の計上などが強制されるからです。
 そうすると、状態の悪い企業はさらに決算書類上悪くなり、融資が受けられなくなるのではないか、という心配があります。
 また、新会社法で導入される、会計参与を設置している中小企業者と、設置していない中小企業者に対する審査ランクの相違が生じるのではないか、とも予想されます。
 ただ、今後この方向へ向かうことは確実だと思います。したがって、業績と適用のタイミングをはかって、できるだけ早くこの指針を適用した計算書類を作成することにより、金融機関の信頼を得られるのではないか、と考えます。
 私どもの事務所でも、この指針の適用を推進していきたいと思います。


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