貸借対照表-名古屋 税理士/名古屋市のよねづ税理士事務所
「貸借対照表」ってむずかしい名前ですね。名前だけで、「理解しにくい」って感じがします。
英語では、バランスシート(balance sheet)です。この方がわかるような気がしませんか。
簡単に説明すると、ある時点(通常は決算期)における会社の「運用と調達の一覧表」ということです。
貸借対照表の中央に縦線が入っていますが、その線を境として、左側が「運用」、右側が「調達」です。まだ、わかりにくいですね。
負債の部・純資産の部=調達
右側の「負債の部」「純資産の部」は、どこから資金を持ってきたか、ということです。
たとえば、下の方にある「資本金」というのは、株主が会社へお金を出したものです。新規会社設立時には、このお金が会社の最初の資金になります。
お金が足りなくなると、金融機関等から借入れすることになりますが、この借入金も右側に記載されています。
ただ、貸借対照表は、1年基準で「流動資産/負債」と「固定資産/負債」にわけますので、1年以内の返済する借入れは、上の方の「流動負債」に「短期借入金」という勘定科目で記載されます。
一方1年を超えて返済する借入れは、真ん中あたりの「固定負債」に「長期借入金」という勘定科目で記載されます。いずれにしても、「○○借入金」として「負債の部」に表示されるわけです。
買掛金や未払金、預り金などが右側の負債の部に表示されていますが、これらは、1年以内に支払わなければならないものを、まだ支払っていないことにより、お金が手元にある、というように考えて下さい。
このように、右側の「負債の部」「純資産の部」は資金をどこから調達しているかを表します。「負債の部」と「純資産の部」の違いですが、「負債の部」の勘定科目は、いつか支払ったり返済したりしなければならないものですが、「純資産の部」は支払う必要のないもの、という違いがあります。
資産の部=運用
次に、左側の「資産の部」です。「負債の部」「純資産の部」から調達した資金をどのように運用しているかを表します。
調達した資金をそのまま現金で持っていれば、資産の部には「現金」だけが表示されます。
しかし、そのような会社はなく、たとえば、定期預金に預けるとか、車や機械を購入する、とかするわけです。
そうすると、「資産の部」には、現金が減って、「定期預金」「車両運搬具」「機械装置」という勘定科目で記載されることになります。
「資産の部」も通常1年基準で「流動資産」と「固定資産」に分かれます。(ほかにも、一番下に「繰延資産」もありますが、ここでは省略いたします。)
「流動資産」には、今現在は現金でなくても、すぐに現金化できるものも記載します。
「売掛金」「受取手形」は期日が来れば、通常入金になりますし。「商品」つまり在庫は、売ればお金になるのです。
「固定資産」のうち、不動産や機械、車といった「有形固定資産」は「流動資産」と異なり、基本的にお金にするものではなく、使うために持っているもの、いわば「寝ている資産」という考え方もできます。
「固定資産」にはほかに「投資その他の資産」があります。代表的なものが「保険積立金」です。これも、事故があったり、満期が来るまではお金になりませんので、「有形固定資産」と同じく「寝ている資産」とみることができます。
もう一つ説明しておくべきことがあります。特に「固定資産」ですが、決算書に表示されている金額は、原則として時価ではなく、購入した金額である、ということです。購入した金額より上昇していれば「含み益」が発生し、下がっていれば「含み損」をかかえていることになります。
<いい会社の見分け方1>
昔の右肩上がりの時代は、不動産や株式といった「寝ている資産」に投資しても、価値が上がって「含み益」が生じましたので、こういった投資をするのも意味がありました。
しかし、今の時代、「含み益」はなかなか発生しません。ということは、「寝ている資産」はいつまでたっても「寝たまま」になってしまうのです。
どうでしょうか。このように「寝ている資産」をもつのは、効率が悪いですね。
したがって、最近は、「固定資産」をできるだけ持たない「軽い」会社がいい会社とされるのです。
製造業などのように、どうしてもある程度の「固定資産」を必要とする会社もあります。
ですから、会社を比較する場合には、同業種で比較することが必要であり、また、規模も異なりますから、絶対額でなく、資産の部全体に占める「固定資産」の比率で比較するとわかりやすくなると思います。
<いい会社の見分け方2>
支払能力にどれほど余裕があるかを見る指標として、「流動比率」といったものがあります。
これは、「流動資産」÷「流動負債」をパーセントで表したものです。「すぐに現金化できる資産」と、「すぐに支払わなくてはならない負債」を比較したものです。
当然、流動資産が流動負債を大きく上回れば、支払い能力に余裕がある会社ということになりますし、流動資産と流動負債があまり変わらない、または流動資産が流動負債を下回るような会社は、かなり自転車操業的な状態で、余裕のない会社ということになります。
特に、得意先がこのような状態であれば要警戒です。
→戻る




