政府税調答申に対する社説-産経新聞-名古屋 税理士/名古屋市のよねづ税理士事務所
政府税調答申に対する社説-産経新聞(11月26日朝刊)
税制改革 国民へ丁寧な説明が必要
政府税制調査会(首相の諮問機関)が来年度税制改正の答申をまとめた。景気対策で導入した減税が役割を終えたとして廃止する措置が中心だが、それでも増税との反発がある。来年半ばの歳出・歳入一体改革の工程表策定に向け、より丁寧な説明が求められる。
改正の焦点の一つとなった所得・住民税の定率減税はデフレが深刻化していた平成十一年度に導入された。すでに来年一月からの減税半減は決まっているが、これを十九年一月に全廃することとした。
すでに景気は昨年から自律回復を鮮明にしており、今年の九月中間決算もバブル期を上回る最高益を更新した。その恩恵は家計部門にも明確に波及し始めており、負担増は十分に吸収できるとみられている。
同様に景気対策として企業向けに設けられた減税も来年度からの廃止を求めた。IT(情報技術)投資促進税制と研究開発促進税制の上乗せ分の二つで、この廃止も妥当といえる。
IT減税は企業のパソコン購入などにも適用されており、むしろ優遇しすぎとの批判も強かった。研究開発減税は欧米や中国との技術開発競争に欠かせないが、上乗せ分を廃止しても減税水準はまったく見劣りしない。
注目された揮発油税などの道路特定財源では、暫定税率を維持したうえでの一般財源化を求めた。国民は“皆ドライバー化”し、全国の道路整備もほぼ終わった。一般財源化は無駄な道路建設に歯止めをかけるだけでなく、財政再建にも寄与しよう。
関係業界は反発を強めているが、ガソリンや自動車は環境に大きな負荷をかけている。他のエネルギー関連税を考慮しつつ一般財源とした上で、一部を環境税に組み替えたらどうか。
最大の課題である消費税は、政府が来年半ばにつくる予定の歳出・歳入一体改革の工程表に合わせた議論になる。しかし、指摘したように減税廃止を増税とみる風潮まである中で、議論は困難を極めよう。
小泉政権内でも歳出削減か増税かで足並みが乱れている。二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支黒字化にはどちらも不可欠なのだ。政府が一丸となってその必要性を国民に説明して理解を求めないと、財政再建はできない。
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