《コラム》税金にも時効がある?

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こんにちは。税理士の米津晋次です。(名古屋税理士会所属)

今回は、税金にも時効があるのか?という点についてご紹介したいと思います。
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【税金の時効になるまでの期間】

確かに税金にも時効があります。税務署等から一定期間税金の請求をされなければ、納税義務が消滅します。

国税(国に納める税金)の時効までの期間についてお答えすると、一律に何年ということではなく、状況によって3年・5年(贈与税は6年)・7年の3つの場合に分けられます。

(1)3年の時効

税金の申告書を申告期限内に提出した場合の時効までの期間は、原則申告期限の翌日から3年です。(国税通則法70条)
例えば、平成26年に贈与を受けた場合の贈与税の申告期限は平成27年3月15日です。
したがって、その翌日から3年後の平成30年3月15日で時効となります。
ただし、脱税の意思があった場合には、その限りではありません。(「7年の時効」参照)

(2)5年(贈与税は6年)の時効

申告期限内に申告書の提出をしていない場合は、原則申告期限の翌日から5年で時効となります。(国税通則法70条)
ただし例外があります。もし脱税の意思があった場合は、7年になります。(「7年の時効」参照)
また、脱税の意思がなくても、平成16年以降の贈与税については、時効までの期間が6年とほかの国税よりも1年長くなっています。(相続税法36条)

(3)7年の時効

偽りまたは不正の行為のある場合、いわゆる「脱税」に該当する場合の時効はさらに長く、申告期限の翌日から7年となっています。(国税通則法70条)

(4)刑事告発される場合の時効

上記(1)から(3)は税金の時効です。脱税額等によっては、国税犯則取締法により刑罰が科せられることがあります。
この刑事告発されるまでの時効(「公訴時効」といいます。)は、5年となっています。

【時効までの期間が経過しても・・・】

時効までの期間は3年、5年、7年でも、途中で督促状を送ったり、差し押さえを行えば、時効のカウントはリセットされて(「時効の中断」といいます。)、督促状の送付日から新たに時効までの期間がスタートになります。
したがって、3年、5年、7年といった期間では時効を迎えることはまずありません。
税務署がそもそも税金の発生する事実を捕捉できなかった場合に限られます。

【税務署は贈与はなかなか補足できないが・・】

一般的に贈与したことが税務署に知られることはありません。
税務署がいちいち全員の通帳を調べることはありませんし、たとえ税務署が通帳を調べたとしても、振り込まれたお金のうちどれが贈与されたのかを判断できないのです。

ただし、贈与が発覚しやすい場合があります。
ひとつは、相続が発生したときです。相続税の税務調査で贈与の有無もチェックされます。

それから、不動産など高額なものを購入等したときです。その資金を銀行融資やローン以外にどこから調達したのかを税務署は注目しています。税務署からお尋ねが届く場合があります。
通常贈与が税務署にわかりにくくても、このような場合に発覚すれば、多額の贈与と認定されることが多いです。

また、贈与税は税金の中でも税率がもっとも高いものですので、贈与税だけでも相当な金額になります。
そしてさらには次に説明する加算税や延滞税が追い打ちをかけてくるのです。

【本税以外にかかる加算税・延滞税】

税金を滞納した場合には、その税金(本税)だけを納めればいいわけではありません。納税が遅れたことに対する罰金的な意味の「加算税(金)」や、延滞利息に意味の「延滞税(金)」も納める義務もあります。

(1)加算税(金)

まず、加算税(金)の種類とその本税に対する税率は次のようになっています。

  • 申告しなかった場合=無申告加算税(金):年15%から20%(※申告期限から2週間以内であればかかりません。それ以降でも指摘前に自己告すれば5%です。)
  • 申告した税金が少なかった場合=過少申告加算税(金):年15%(※指摘前に自己申告すればかかりません。)
  • 悪質と認定された場合=重加算税(金):年35%から40%

(2)延滞税(金)

延滞利息である延滞税(金)は、納付するまでの日数によって最近は次にようになっています。

<納付期限から2か月以内>

  • 平成26年1月1日から平成26年12月31日までの期間は、年2.9%
  • 平成22年1月1日から平成25年12月31日までの期間は、年4.3%
  • 平成21年1月1日から平成21年12月31日までの期間は、年4.5%

<納付期限から2か月超>

  • 平成26年1月1日から平成26年12月31日までの期間は、年9.2%
  • 平成21年1月1日から平成25年12月31日までの期間は、年14.6%

延滞税の改正により平成26年からかなり安くはなりましたが、かなりの高率になっています。
また、本税が高額であれば、加算税・延滞税だけでも相当な金額になります。

【申告・納税のすすめ】

このように、税金を滞納していると多額の「加算税や延滞税」などが課されます。
また、金融機関からの融資が受けられなくなったりもします。

時効を意図的に狙うような場合は脱税とみなされ、国税犯則取締法により刑罰が科せられることもあります。

納税は国民の義務です。納税していないと精神的な不安も持ち続けます。
たとえ税金が時効になったとしてもそれ以上にデメリットのほうが大きい可能性が高いので、素直に納税されることをおすすめします。